【権利関係】契約の成立と心裡留保(しんりりゅうほ)|口約束や冗談でも契約は成立する?民法の基本をわかりやすく解説|宅建探偵 第21話

プロローグ:こむぎちゃん、冗談が通じない

朝の事務所。こむぎちゃんが浮かない顔をしていた。

こむぎちゃん
登記田さん、昨日友達に「私の推しグッズ、全部あげる!」って言ったら、今朝マジで段ボール持って取りに来たんです…
…冗談やったんやろ?
登記田探偵
こむぎちゃん
もちろん冗談ですよ!
でも友達は「あげるって言ったじゃん」の一点張りで…。
冗談って言ったのに通じないんです
こむぎちゃん、そもそも「あげる」って言うたんやろ?
冗談のつもりでも、言葉にしてしまったら相手は本気にするもんや
登記田探偵
こむぎちゃん
でも冗談ですよ!?
冗談で言ったことが約束になるなんて、そんなのおかしくないですか!?
おかしいかどうかは別にして、言葉には責任が伴うもんやで
登記田探偵

そんなやり取りをしていると、事務所のドアが開いた。

やあやあ、登記田さん! こむぎちゃんも元気かい?
画地宗一郎(かくち そういちろう)

恰幅のいい男性が手に紙袋を持って入ってきた。

画地宗一郎(65歳)。地元では名の知れた資産家で、先祖代々の土地を複数保有し、賃貸アパートやマンションも経営している地主だ。登記田探偵とは長い付き合いで、不動産がらみの困りごとがあるたびに相談に来る顔なじみである。

宗一郎さん、お久しぶりですね。
今日はどうされたんですか?
登記田探偵
その前に、ほれ、こむぎちゃん。
お饅頭のお土産だよ
画地宗一郎(かくち そういちろう)
こむぎちゃん
わあ、画地さんありがとうございます!
いつもすみません!
いやいや、こむぎちゃんにはいつもおいしいお茶を淹れてもらってるからねえ
画地宗一郎(かくち そういちろう)

画地はソファに座ると、少し困った顔をした。陽気なこの人にしては珍しい。

実はね、登記田さん。
ちょっと困ったことになっちゃってねえ
画地宗一郎(かくち そういちろう)
何があったんですか?
登記田探偵
先日、知人の杉山くんと酒を飲んでいたときにね、わたしの持っている土地の話になったんだよ。
杉山くんが「あの土地いいよなあ」って言うから、わたしもつい気が大きくなって「ほしいなら1,000万でいいよ」って言っちゃったんだ
画地宗一郎(かくち そういちろう)
ほう
登記田探偵
そしたら翌日、杉山くんから電話がかかってきて「買います!」って。
本気だったんだよ
わたしは完全に冗談のつもりだったのに…
画地宗一郎(かくち そういちろう)

画地が頭をかいた。

口約束だけで契約って成立するのかい?
冗談でも有効なのかい?

心配になって来たんだよ
画地宗一郎(かくち そういちろう)

こむぎちゃんがハッとした。

こむぎちゃん
あれ…?
それって今朝の私と同じ状況じゃないですか!
冗談で言ったのに相手が本気にしたっていう…
ほんまやな。
こむぎちゃんの推しグッズと宗一郎さんの土地、規模は全然ちゃうけど構造は同じや
登記田探偵
こむぎちゃん
じゃあ、これは簡単です!
冗談なんだから無効に決まってますよね!
待ちや
こむぎちゃん、そう単純な話やないんや
登記田探偵
宗一郎さん、この相談は宅建業法やなくて民法の話になりますわ。
こむぎちゃん、ここから新しい章に入るで。
権利関係、つまり民法の世界
登記田探偵
こむぎちゃん
民法…?
宅建業法とは違うんですか?
宅建業法は「不動産業者のルール」やったやろ。
民法は「人と人の約束ごとのルール」や。
業者だけやなくて、個人間の契約やトラブルも対象になる。
宗一郎さんの今回の話は、まさに
個人と個人の約束ごとの問題なんや
登記田探偵
ほな、順番に推理していきましょか
登記田探偵

推理① 契約はどうやって成立する?|口約束でも書面がなくても成立する「諾成契約」の原則

まず「契約はそもそもどうやって成立するのか」から確認しましょ
登記田探偵

登記田がホワイトボードに大きく書いた。

契約 = 申込み + 承諾(意思表示の合致)

一方が「これを売りたい」と申込み、相手方が「買います」と承諾する。
この2つの意思表示が合致した時点で、契約は成立するんや
登記田探偵
書面がなくても? ハンコがなくても?
画地宗一郎(かくち そういちろう)
そうです。
民法では原則として、契約は当事者の意思の合致だけで成立する
書面も物の引渡しも成立要件ではありません。
これを諾成契約の原則と呼びます
登記田探偵
こむぎちゃん
つまり、口約束でも契約成立ってことですか!?
その通りや。
口約束でも成立する。
これは契約自由の原則の一つやな
登記田探偵

登記田が契約自由の原則を整理した。

契約自由の原則には4つの内容がある。

① 締結の自由 ── 契約するかしないかは自由
② 相手方選択の自由 ── 誰と契約するかは自由
③ 内容の自由 ── どんな内容の契約を結ぶかは自由
④ 方式の自由 ── 口頭でも書面でも、どんな形式でも契約は成立する

ただし、何でもありではない。
公序良俗に反する契約は無効(民法90条)やし、法律の強行規定に反する契約も無効になる。
自由には限界があるんや
登記田探偵
なるほどねえ…。
つまり、わたしと杉山くんの酒の席でのやりとりも、口約束でも契約として成立しうるということかい
画地宗一郎(かくち そういちろう)
そういうことです。
問題は「その口約束が法的に有効なのかどうか」。
これを判断するには、意思表示という概念を理解する必要があります
登記田探偵

該当する例: 売主が「この土地を1,000万円で売ります」と申込み、買主が「買います」と承諾 → 書面がなくても口頭で契約成立

該当しない例: 売主が「売りたいなあ」と独り言 → 相手方への申込みではないため契約は成立しない


推理② 意思表示とは何か|契約トラブルの原因はすべてここにある

契約が成立するには意思表示が必要やと言うたな。
ここで「意思表示」とは何かを押さえておく必要がある
登記田探偵
こむぎちゃん
意思表示って、「こうしたい」って言うことですよね?
大枠はそれでええ。
もう少し正確に言うと、意思表示には3つのステップがある
登記田探偵

ステップ1:効果意思 ── 「この土地を1,000万円で売りたい」という、法律上の効果を生じさせたいという内心の意思

ステップ2:表示意思 ── その意思を相手に伝えようという意思

ステップ3:表示行為 ── 実際に「1,000万で売るよ」と言葉や書面で伝える行為

宗一郎さんのケースに当てはめるとこうなる。
宗一郎さんは杉山さんに「1,000万でいいよ」と言った。
これが表示行為です。
でも内心では売るつもりがなかった。
つまり効果意思がない。
内心の意思と表示行為がズレてますん
登記田探偵
ほほう…。
内心と表示がズレているとどうなるんだい?
画地宗一郎(かくち そういちろう)
そこがまさに意思表示のトラブルいうやつです。
民法では、意思表示に問題があるケースをいくつか定めとる。
冗談だけやなくて、二人で示し合わせてウソの契約をするケースや、騙されて契約させられるケース勘違いで契約してしまうケースなんかもあります。
それぞれルールが違いますんや
登記田探偵
いろいろあるんだねえ…
画地宗一郎(かくち そういちろう)
そうです。
で、それぞれ「無効」になるのか「取消し」になるのか、第三者との関係がどうなるかがポイントになる。
まずは宗一郎さんのケースから解決していきましょか
登記田探偵

ここで、民法で頻出する重要用語を先に定義しておく。この先ずっと使う言葉なので、ここでしっかり覚えておきたい。

用語 意味 日常用語との違い
善意 ある事実を知らないこと 「良い人」という意味ではない
悪意 ある事実を知っていること 「悪い人」という意味ではない
善意有過失 知らなかったが、注意すれば知ることができた
善意無過失 知らなかったし、注意しても知ることができなかった
民法の「善意」「悪意」は日常用語とまったく意味が違う。
善意=知らない、悪意=知っている
この定義は権利関係を通じてずっと使うから、ここで完璧に覚えておくんやで
登記田探偵
こむぎちゃん
「悪意」って「知っている」だけの意味なんですね…。
悪い人のことじゃないんだ
そうや。
試験でも「善意の第三者」「悪意の相手方」いう表現がバンバン出てくる。
ここの意味を間違えたら全部崩れるからな
登記田探偵

該当する例: 「善意の第三者」= ある事情(例:冗談だったこと)を知らない第三者

該当しない例: 「善意の第三者」= 良い人、親切な第三者 → この解釈は誤り


推理③ 心裡留保(しんりりゅうほ)|冗談で「売る」と言ったら本当に売ったことになる?

さて、いよいよ宗一郎さんの事件の核心や。
宗一郎さんのケースは法律用語で心裡留保(しんりりゅうほ)と呼ぶ
登記田探偵
しんりりゅうほ…?
難しい名前だねえ
画地宗一郎(かくち そういちろう)
心裡留保とは、表意者が自分の真意ではないことを知りながら行う意思表示のことです。
わかりやすく言えば「冗談」「嘘」「本気じゃない発言」で意思表示をすること。
民法93条に規定されとります
登記田探偵

登記田が条文のポイントを整理した。


【原則】有効(民法93条1項本文)

冗談で「売る」と言っても、原則としてその意思表示は有効になります
登記田探偵

画地が驚いた。

有効!?
冗談なのに!?
画地宗一郎(かくち そういちろう)
なぜ有効かいうとな、表示を信頼した相手方を保護するためです。
宗一郎さんが「1,000万で売る」と言うた。
杉山さんはそれを信じて「買います」と答えた。
ここで「実は冗談でした」と簡単にひっくり返せたら、杉山さんの立場はどうなる?
登記田探偵
たしかに…。
杉山くんの立場からすれば、「売る」と言われたら信用するのが普通だよねえ…
画地宗一郎(かくち そういちろう)
そうでっしゃろ。
だから民法は言葉を信じた側を守りますんや。これが原則です
登記田探偵

【例外】無効になる場合(民法93条1項ただし書)

ただし、例外が2つある
登記田探偵

例外①:相手方が表意者の真意でないことを知っていた場合(悪意) → 無効

例外②:相手方が表意者の真意でないことを知ることができた場合(善意有過失) → 無効

宗一郎さんの件でいいますと、もし杉山さんが「画地さんは冗談で言ってるな」とわかっていたなら、それは悪意や。
この場合、意思表示は無効になります
登記田探偵
もう一つ。
杉山さんが「酒の席で酔っ払いながら言ってるんだから、冗談に決まっとるやろ」と普通なら気づけたはずなら、それは善意有過失。
この場合も無効です
登記田探偵
逆に言えば、杉山さんが本気で信じていた(善意かつ無過失)場合は、冗談でも有効いうことですな
登記田探偵

宗一郎さん、杉山さんはどんな反応でしたか?
登記田探偵
翌日の電話では本気で喜んでいたよ。
「ありがとう、前から欲しかったんだ」って
画地宗一郎(かくち そういちろう)
杉山さんが本気で信じていた、つまり善意なら原則通り有効いうことになりますなぁ
登記田探偵
うーん…。
でも酒の席でのことだからねえ…
画地宗一郎(かくち そういちろう)
そこがポイントです。
もし酒の席で、お互いべろべろに酔っぱらってる中での発言やったら、普通の人なら「これは冗談だろう」と気づくはずです。
その場合は善意有過失として無効になる余地があります。
最終的には具体的な状況から判断することになります
登記田探偵

【第三者との関係】善意の第三者は保護される(民法93条2項)

もう一つ押さえておくべきルールがあります。
もしその杉山さんが、その土地をさらに別の人に売ってしまっていたらどうなるか、いう話や
登記田探偵
杉山くんが転売…?
そんなことがあるのかい?
画地宗一郎(かくち そういちろう)
可能性の話です。
たとえばこういうケースを考えてみてください
登記田探偵

登記田がホワイトボードに図を描いた。

宗一郎さんが杉山さんに冗談で土地を売った。
杉山さんは冗談だと知っていた(悪意)。
だから宗一郎さんと杉山さんの間の契約は無効です。
ここまではさっきの話ですね
登記田探偵
ところが杉山さんが、その土地を不動産業者の田中さんに転売してしまった。
田中さんは宗一郎さんと杉山さんの間の事情――
つまり冗談だったことをまったく知らない
この田中さんが善意の第三者
登記田探偵
この場合、宗一郎さんは田中さんに対して「あの売買は冗談だったから無効だ、土地を返してくれ」と主張できますか?
登記田探偵

画地が固唾を飲んだ。

答えは主張できない
心裡留保による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない(民法93条2項)
登記田探偵
転売されてしまったら、もう取り戻せないのかい!?
画地宗一郎(かくち そういちろう)
田中さんが善意であればそういうことです。
何も知らずに正当な取引をした第三者を保護するのが民法の考え方なんです。
だからこそ、冗談であっても軽はずみな発言は危険いうことですわ
登記田探偵

こむぎちゃんが口を開いた。

こむぎちゃん
つまり、冗談で言ったことが全部有効になって、転売されたら終わりってことですね!
もう絶対冗談は言えないです!
極端やな…。
杉山さんが冗談だとわかっていれば無効やし、田中さんみたいな善意の第三者がいなければ無効を主張できる場面もある。
大事なのは相手方がどう認識していたか第三者が善意かどうかの2点や
登記田探偵

該当する例: 画地さんが冗談で杉山さんに土地を売却。杉山さんは冗談と知っていた(悪意)→ 無効。ただし善意の第三者・田中さんには無効を対抗できない

該当しない例: 画地さんが冗談で杉山さんに土地を売却。杉山さんは本気で信じていた(善意無過失)→ 原則通り有効。画地さんは「冗談だった」と主張できない


事件の結論|画地さんの冗談は有効?無効?

登記田はホワイトボードに整理した。

宗一郎さん、今回の問題を整理するとこうなります
登記田探偵

ケース①:杉山さんが本気で信じていた(善意かつ無過失)場合 → 原則通り有効。宗一郎さんは「冗談だった」と主張できない。

ケース②:杉山さんが冗談だと知っていた(悪意)場合無効。ただし、杉山さんがその土地を善意の第三者に転売していたら、その第三者には無効を対抗できない。

ケース③:杉山さんが少し注意すれば冗談だとわかったはず(善意有過失)の場合無効。酒の席で酔った勢いの発言を、普通の人なら本気にしないような状況であれば、善意有過失として無効になりうる。

まずは杉山さんがどう受け止めていたかを確認しましょう。
相手が本気にしていたなら、きちんと話し合う必要があります。
場合によっては合意のうえで契約を解消するか、条件を見直すか。
いずれにせよ、早めの対応が大事です
登記田探偵

画地が大きく頷いた。

冗談でも法律的に有効になりうるとは知らなかったよ
まずは杉山くんに連絡して、ちゃんと話し合ってみるよ
画地宗一郎(かくち そういちろう)
それがええと思います。
冗談のつもりでも、相手が信じて行動してしまったら、取り返しがつかんこともありますので。「言葉には責任がある」いうのは、法律の世界でも同じですわ
登記田探偵
いやあ、勉強になったよ、登記田さん。
ありがとう
画地宗一郎(かくち そういちろう)
いつでもどうぞです、宗一郎さん
登記田探偵

画地が立ち上がった。

こむぎちゃんもありがとうね。
お茶、美味しかったよ
画地宗一郎(かくち そういちろう)
こむぎちゃん
画地さん、お饅頭ごちそうさまでした!
杉山さんとうまくいくといいですね!
はっはっは、ありがとう。
また何かあったら来るよ
画地宗一郎(かくち そういちろう)

画地が事務所を出て行った後、登記田はコーヒーを飲みながら言った。

こむぎちゃん、今日から権利関係パートに入ったわけやけど、宅建業法とはまた違う面白さがあるやろ
登記田探偵
こむぎちゃん
人と人の約束ごとのルールって、身近で面白いですね。
でも冗談が有効になるのはちょっと怖いです…
今回は宗一郎さんの冗談やったけどな。
意思表示の問題は冗談だけやないで。
世の中にはもっとタチの悪いケースもある
登記田探偵
こむぎちゃん
もっとタチの悪い…?
まあ、そのうちそういう相談も来るやろ。
そのときにまた教えたるわ
登記田探偵

試験のひっかけメモ

ひっかけ①「契約は書面がなければ成立しない」誤り。民法上、契約は当事者の意思表示の合致で成立する(諾成契約の原則)。口約束でも契約は成立する。

ひっかけ②「心裡留保による意思表示は常に無効である」誤り。心裡留保は原則有効。相手方が悪意または善意有過失の場合にのみ無効になる。

ひっかけ③「心裡留保が無効となるのは、相手方が悪意の場合のみ」誤り。悪意(知っていた)だけでなく、善意有過失(知ることができた)の場合も無効になる(民法93条1項ただし書)。

ひっかけ④「心裡留保による無効は、誰に対しても主張できる」誤り。心裡留保による無効は、善意の第三者に対抗することができない(民法93条2項)。

ひっかけ⑤「民法の『善意』とは、善良な心を持っていることを意味する」誤り。民法における「善意」はある事実を知らないことを意味する。日常用語の「善意」とはまったく異なる法律用語。


締め:こむぎちゃんの1行まとめ

さてと、今日から権利関係パートがスタートや。
ほなこむぎちゃん、今日の教訓を一言でまとめてみ
登記田探偵

こむぎちゃんが胸を張った。

こむぎちゃん
はい!
今日の教訓は――
冗談は絶対に言っちゃダメ!
だから私も友達に「推しグッズ全部あげる」って言ったのは撤回します!
民法93条により無効!
なんでやねーん!!
登記田探偵
冗談を言うなって話やないわ!
それに、心裡留保は原則有効やて説明したやろ!
友達が本気にしてたら有効のままや!
いいか、契約は申込みと承諾の合致で成立!
口約束でも有効!
心裡留保は原則有効、相手が悪意or善意有過失なら無効!
無効でも善意の第三者には対抗できない!
善意=知らない、悪意=知っている!

推しグッズは自分で友達に謝ってきなさい!
登記田探偵
こむぎちゃん
でも…
友達はもう段ボール持って帰っちゃったんですけど…
ちゃんとしなさい!
登記田探偵
こむぎちゃん
…てへっ♪

今回のまとめ

【契約の成立】

  • 契約は申込みと承諾(意思表示の合致)によって成立する
  • 書面がなくても口約束でも契約は成立する(諾成契約の原則
  • 契約自由の原則:締結の自由、相手方選択の自由、内容の自由、方式の自由
  • ただし、公序良俗に反する契約(民法90条)や強行規定に反する契約は無効

【意思表示とは】

  • 効果意思(内心の意思)→ 表示意思(伝えようとする意思)→ 表示行為(実際に伝える行為)の3ステップ
  • 意思表示に問題があると、契約が無効になったり取り消されたりする
  • 冗談のほかにも、通謀虚偽表示、詐欺・強迫、錯誤など意思表示の問題は複数ある

【心裡留保(民法93条)】

  • 心裡留保=表意者が真意ではないことを知りながら行う意思表示(冗談・嘘)
  • 原則:有効(相手方を保護するため)
  • 例外:無効 ── 相手方が悪意(真意でないことを知っていた)または善意有過失(知ることができた)の場合
  • 第三者保護:心裡留保による無効は、善意の第三者に対抗できない(民法93条2項)

【善意・悪意の定義(民法の基本用語)】

  • 善意 = ある事実を知らないこと(日常用語の「良い心」ではない)
  • 悪意 = ある事実を知っていること(日常用語の「悪い心」ではない)
  • 善意有過失 = 知らなかったが、注意すれば知ることができた
  • 善意無過失 = 知らなかったし、注意しても知ることができなかった
  • B!